中国籍の男が日本に不法滞在中、実在する日本人になりすまして複数の不正なパスポートを取得し、出入国を繰り返していたことが9日、捜査関係者への取材で分かった。
埼玉県警は同日、クレジットカード詐欺事件で公判中のこの男を、旅券法違反容疑などで再逮捕した。
渡航先の中国でカード詐欺を支援する人物と接触していた可能性もあり、県警は詳しい経緯を調べている。
再逮捕されたのは、中国籍の無職、チェン・ジェンユイ被告(35)=詐欺罪などで公判中。
県警は、身分証明書を提供してなりすましに協力したとして、さいたま市内の40代の日本人の男も新たに逮捕した。
県警の調べでは、チェン容疑者は平成24年5月ごろ、埼玉県内のパスポートセンターで、男から受け取った身分証明書などを提出し、男に成りすましてパスポートを不正取得した疑いが持たれている。
チェン容疑者は23年1月〜24年2月、偽造した他人のクレジットカードを使い、ドラッグストアで商品をだまし取ったなどとして、昨年7月に逮捕。
その後の調べで、23年ごろから、実在する日本人名義のパスポートを使って出入国を繰り返していたことが判明した。
捜査関係者によると、チェン容疑者は渡航先の中国で、カード詐欺に協力した疑いのある人物らと接触していたとみられるが、調べに対しては「故郷で母親に会う目的だった」などと供述しているという。
チェン容疑者は平成10年ごろ就学ビザで来日。
12年に滞在期限が過ぎた後も不法残留しており、他人名義の身分証明書などを利用して生活していた可能性もあるという。
県警がチェン容疑者らの自宅を家宅捜索したところ、約2500件のクレジットカード番号を記録したUSBメモリを発見。
この番号から複数のカードが偽造され、商品の詐取に使われた疑いがある。
2013-01-09 14:27 (MSN産経ニュース)
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