奈良市市民生活部参事の川上龍彦容疑者(59)の逮捕から一夜明けた10日、市職員らは市議会への説明など事件への対応に追われた。市議からは信頼回復を求める声が上がり、市民による抗議の電話も相次いだ。
この日開かれた市議会産業文教委員会(植村佳史委員長)では、冒頭で津山恭之副市長が「誠に遺憾で深くおわび申し上げます」と陳謝。委員たちは「二度と起こらないような仕組み作りをしてほしい」(森岡弘之市議)、「捜査任せにせずに事実の把握に努め、信頼回復に努めてほしい」(西本守直市議)などと注文を付けた。
また市役所には、抗議の電話やメールが計10件以上寄せられた。「個人の問題ではなく、組織全体の大きな欠陥ではないか」という厳しい指摘もあったという。
川上容疑者は、13年度末の完了を目指している市立奈良病院の建て替え事業を指揮していた。着工時から関わってきた川上容疑者が不在となることについて、市病院事業課は「工期に影響が出ることを心配している」と話した。
一方、県警は10日、川上容疑者らを詐欺容疑で送検した。
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