高岡市内の高齢女性に社債購入の話を持ちかけて現金をだまし取ろうとしたとして、高岡署が東京都内の定時制高校の少年(当時16歳)を詐欺未遂容疑で現行犯逮捕し、その後、同じ女性に対する別の詐欺容疑で再逮捕していたことが23日、分かった。
社債名目の詐欺事件は全国で被害が相次ぎ、他県でも少年らが逮捕されている。
県警は高校生の少年らを使った振り込め詐欺グループによる組織的な事件とみて、全容解明を進めている。
捜査関係者によると、逮捕された少年は詐欺グループの中で、被害者の自宅を訪問して現金を受け取る「受け子」と呼ばれる役割を担っていた。
グループは今年8月、高齢女性に対し「社債を購入する権利が当たった」などと持ちかけ、現金をだまし取ろうとしたが、不審に思った女性が県警に通報。
8月下旬に女性宅を訪ねた少年を張り込んでいた捜査員が逮捕した。
その後、少年が数日前に同じ女性宅で現金約100万円を受け取っていたことがわかり、詐欺容疑で再逮捕した。
富山家裁によると、少年は今月10日、詐欺未遂と詐欺の非行事実で富山家裁高岡支部に送致後、東京家裁に移送された。
捜査関係者によると、少年は夏休みを利用し、愛知県などでも受け子を担っていたらしい。
また、別の捜査関係者によると、少年は「システム工房」という社名を使って受け子をしていた。
この社名は石川県で8月30日に逮捕された男(当時20歳)も使用。
福井県など他県で逮捕された受け子も同じ社名か酷似した社名を名乗っていたという。
県警は、少年らを配下に置くグループが広域的な振り込め詐欺事件に手を染めている可能性もあるとみて、警視庁などと合同で捜査している。
ある捜査関係者は「指示されて受け取りにいっただけだとしても高校生が詐欺グループに入っているなんて。
低年齢化は深刻」と話している。
(2012年10月24日 読売新聞)
2012-10-24 05:38 (読売新聞)
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