天理署が3日、逮捕した千葉県船橋市の無職立花健作被告(37)(詐欺罪などで公判中)は、日本円で1000円程度の価値しかない50スーダン・ポンド紙幣に「15万円の価値があり、25万円で買い取る」と持ちかけて945万円を詐取していたという。
立花被告は大分県警に今年1月、逮捕されており、「借金があって詐欺に加わった。
自分は金の受け取り役で、全国各地に行った」と供述したという。
国民生活センター(東京)によると、この紙幣は、国内のほとんどの金融機関で両替ができない。
また、ドルやユーロなどと比べて価値も知られていないので、被害にも気付きにくい。
「あなたは選ばれた」と、購入をあおる手口も特徴的という。
奈良県消費生活センターには2010年9月以降、11件の相談が寄せられた。
今年2月には県北部に住む70歳代の男性が70万円を振り込もうとしたが、銀行の業務時間外だったため、被害を免れていた。
外国通貨を巡っては、イラク・ディナールの被害も6710万円に上っている。
全国では09年度以降、ベトナムやコンゴなど9か国の通貨で約88億7100万円の被害が報告されており、県警の担当者は「将来発展する国の通貨、必ず価値が高まるといった勧誘は信じず、まず相談してほしい」と話す。
(2012年10月5日 読売新聞)
2012-10-05 05:20 (読売新聞)
0 件のコメント:
コメントを投稿