法律上では死亡したことになっていた50代の男が、他人名義を使って詐欺を働いたとして警察に逮捕された。
ソウル水西警察署は14日、企業の代表取締役を詐称し、他人から計1億2000万ウォン(約840万円)をだまし取った容疑で、A容疑者(53)を4日に緊急逮捕したと発表した。
警察によると、A容疑者は2009年9月、知り合いの女性(45)の名義で「サンソン」という株式会社を設立し、代表取締役を装い、事業経費などの名目で被害者2人から計8500万ウォン(約600万円)をだまし取った疑いなどが持たれている。
A容疑者は10年以上にわたり、法律上では死亡したことになっていた。
失踪届が出されてから5年間行方が分からなかった場合、死亡したものと見なす民法の規定により、2000年12月に裁判所から死亡者として認定された。
A容疑者はその後、他人名義で携帯電話や通帳を使って生活し、やがて自らが「死亡者」であることを犯罪に利用するようになった。
偽名で書類などを捏造(ねつぞう)して企業を設立し、周囲の人に金を借りては行方をくらます、という手口を使っていたという。
だが、この詐欺事件を捜査していた警察は先ごろ、A容疑者が残した指紋を照会し、法律上で「死亡者」となっていることを確認。
失踪直前にA容疑者が残した指紋と照らし合わせて身元を突き止め、逮捕にこぎつけた。
現在、詐欺の余罪を調べている。
警察関係者は「10年以上も幽霊のように生きてきた男の犯罪を把握するのは容易ではない」と話している。
2012-08-15 13:02 (朝鮮日報)
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