接骨院の通院日数を水増しして交通事故の保険金をだまし取ったとして、東京女子医大医師、石井まどか容疑者(32)=東京都荒川区東尾久=ら計3人が10日までに、詐欺容疑で警視庁交通捜査課に逮捕された。石井容疑者は1日しか通院していないのに229日と偽装し、3人で計約400万円を詐取した疑い。「認識の甘さからやってしまった」と容疑を認めている。
逮捕されたのは石井容疑者のほか、元接骨院経営の無職小林一道(57)=東京都中野区大和町=と、同接骨院の元院長の柔道整復師、小林京志(たかし、45)=同板橋区前野町=の両容疑者。逮捕容疑は3人で共謀し、09年1月に交通事故に遭った石井容疑者が、一道容疑者が当時経営していた接骨院に通った日数を200日以上水増しし、施術証明書などを偽造し同年12月までに保険会社から、慰謝料や治療費名目などで計約400万円を詐取した疑い。うち石井容疑者が約265万円、一道容疑者ら2人が126万円を詐取したとされる。
石井容疑者は東京女子医大の東医療センターに勤務する内科医。一道容疑者は石井容疑者の叔父にあたり、詐欺行為を働きかけたとみられる。石井容疑者のケガは、実際には全治1週間程度で、通院したのは1回だけだったが、申告された通院日数は229日。医療センターで勤務していたり宿直していた日も、通院していたように装っていたという。
一道容疑者の接骨院では、ほかにも通院日数の水増しが疑われるケースが10数件あり、同課が調べを進めている。
調べに対し3人とも容疑を認めており、石井容疑者は「叔父に言われた通り、保険請求に加担してしまった。認識の甘さからやってしまった」と供述している。
東京女子医大は「教育、診療ともに大変真面目に行っていた医師でしたので、大変驚いています。医師が逮捕されたことは誠に遺憾であり、深くおわびいたします」とコメント。処分については「事実関係を調べたうえで厳正に対処したい」とした。
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